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[C983] ウェストールは大好きです

この方は、日常に戦争があることを描くのが、本当に巧みですよね。
戦争反対なんてお題目より、よほど説得力があるというのは、まったくもって同感です。

今度の版で追録されている「ぼくを作ったもの」は、昔、国語の教科書に「わたしを作ったもの」という題名で収録されていた作品の新訳だと思います。
自分にとっては、ウェストールを知ったきっかけなので、とても懐かしいです。

[C984] 山猫男爵さん

ウェストールについては、この本で初めて知りました(古くからご存知とは、さすが山猫男爵さんです)。国語の教科書に収録されていたとは、その決断を下した人物はなかなか見る目がありますね。

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ロバート・ウェストール【ブラッカムの爆撃機】

あなたは人目のお客様です。

ロバート・ウェストール【ブラッカムの爆撃機】 編集:宮崎駿 翻訳:金原瑞人
 単行本:223頁 価格:1680円
 出版社:岩波書店 初版:2006年10月

   評価:85点

『ブラッカムの爆撃機』 原題:Blackham's Wimpey
舞台は第二次世界大戦のヨーロッパ。イギリスの新米無線兵ゲアリーは、タウンゼント大尉が機長を務める爆撃機に配属される。ドイツへの空爆を繰り返す中、ある時から同じ基地に所属する爆撃機(ブラッカム機長)の様子がおかしくなる。一体何が起きたのか?
『チャス・マッギルの幽霊』 原題:The Haunting of Chas Mcgill
ナチスドイツがポーランドに侵攻した1939年。イギリスに住む少年チャス・マッギルは、ある屋敷へと引っ越す。そこで生活するうちに、チャスは奇妙な物音に気づく。音が聞こえてきたのは、入り口のふさがれた誰もいない部屋。そこへ踏み込んだチャスが見たものは…。
『ぼくを作ったもの』
少年は祖父が苦手だった。厳格な人物で、一緒にいても心が安まらない。しかし祖父が第一次世界大戦を経験したことを語り、2人の関係に変化が生まれる。

-------------------------
この【ブラッカムの爆撃機】は、1990年に1度福武書店(現:ベネッセ)で発売された。そちらには「チャス・マッギルの幽霊」「ブラッカムの爆撃機」の2編を収録。それに惚れ込んだのが宮崎駿だった。本が絶版された為に、宮崎が編集して新たに岩波書店で発行することに。彼は作者ロバート・アトキンソン・ウェストールの故郷を訪ね、「ウェストール幻想 タインマスへの旅」(コマ漫画、カラー24頁分)を描き下ろし、本のイントロとして収められている。彼はまた「ウェストールの作品は、この酷い世界と戦い続ける勇気と失われたものへの愛情に満ちていて、すてきです」と、帯に記している。

では、ウェストールの作品のどこが優れているのか。それは、臨場感あふれる描写である。【ブラッカムの爆撃機】では、戦争に参加した兵士の年齢、爆撃機の様子、作戦中に何を考えていたか、どういうトラブルに遭遇したか…など、色々なことがわかる。イギリスにとってドイツは敵国。だから主人公のゲイリー達はアドルフ・ヒトラーハインリヒ・ヒムラーについて軽口を叩きつつ、出撃していく。しかし、実際に戦場で遭遇する相手を心底憎んでいるわけではない。無線機からは、自分と同い年くらいの若者の声が聞こえてくる。お互いにいつ命を失うかわからない状況で、敵味方という役割を超え、仲間意識と呼ぶべきものがそこには漂う。

文字だけではわかりにくい場面は、前述の宮崎駿の漫画で補うことができる。この組み合わせはなかなかいい。「第二次大戦中イギリスで爆撃機に乗り、命を落とした兵士は5万5千人。肉体や精神でダメージを受けた人数は、10万を下らない」と本書には記されている。ちなみに日本の神風特攻隊で亡くなったのは4千人。物資の不足していた事が日本の敗因の1つとされているが、足りていたらより多くの犠牲者を生み出したかもしれない。

1929年生まれのウェストールは、実際に戦闘に参加したわけではない。戦争に関する記録を調べ、帰還兵から話を聞いて、この作品を書き上げたのだろう。「実際に行われた戦争はこういうものでしたよ」と示し、 「あとは読んだ人が考えればいい」と突き放したようなスタンス。しかしそれは、なまじ「戦争には反対だ」などと訴えるより、よほど説得力があると感じた。宮崎駿のアニメ作品にも通じる部分がある。児童文学の体裁をとってはいるが、中身は濃い。興味を持たれた方は読まれたし。 (読了日:2007年2月27日)

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この方は、日常に戦争があることを描くのが、本当に巧みですよね。
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今度の版で追録されている「ぼくを作ったもの」は、昔、国語の教科書に「わたしを作ったもの」という題名で収録されていた作品の新訳だと思います。
自分にとっては、ウェストールを知ったきっかけなので、とても懐かしいです。

[C984] 山猫男爵さん

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