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■箱根区間賞 順大・佐藤がケニア留学 (2007年2月6日 スポーツニッポン)
陸上の学生長距離界のエース、佐藤秀和(20)がケニアに留学したことが5日、分かった。在籍する順大を3月末で中退し、海の向こうから8月開幕の世界選手権(大阪)出場を目指す。
今年1月の箱根駅伝で4区区間賞を獲得し、順大の優勝に貢献した20歳が大きな決断を下した。「世界トップのケニアでレベルアップを図り、世界選手権と北京五輪に出たい」。箱根優勝を置き土産に中退を決断。先月29日にケニアに渡り、現在はナイロビに拠点を置く「キヨニクラブ」で汗を流している。
日本では多くのケニア人陸上選手が活躍しているが、日本人が単身でケニアに渡るのは異例。仙台育英時代に全国高校駅伝で2度優勝し、長野・佐久長聖高の佐藤悠基(現東海大)と“ダブル佐藤”と騒がれた逸材が、世界トップの長距離王国で自身を鍛え上げる。
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佐藤秀和といえば、今年の第83回箱根駅伝で4区を走り、区間賞を獲得。2006年関東学生長距離50傑の記録を見ると、5000m:6位、1万m:4位の記録を持っている。つまり学生トップクラスの実力者である。2年生の彼には箱根を走るチャンスがまだ2回あり、学校としても期待していた事だろう。名門・順大を中退してケニアに行くとは、思い切った決断をするものだ。恐らく周囲からは相当反対されたはず。彼を後押しするスポンサーがいたのか、気になるところだ。
…ただ、将来の事を考えるとこの判断は正しいのかもしれない。その理由については、以前書いた【徹底的 箱根駅伝】の「燃え尽きる選手達」を参照してもらいたい。
箱根駅伝の平均区間距離は21.5km。これは、5千mや1万mの走者には長すぎるし、マラソンから見ると短すぎる。だとすれば、箱根を走り続けることはあまりプラスにならないだろう。幾多の優れたランナーを生み出しているケニアで日本人がトレーニングしたら、どうなるのか。それはとても興味深いテーマだ。あるいは「黒人ならではの身体能力」や「生まれ育った環境の違い」の前に、挫折を味わうかもしれない。だが、挑戦してみる価値はありそうだ。
ただ、短期間で結果を出すのは難しいかもしれない。佐藤が世界選手権のどの種目に出たいかスポニチの記事には書かれていないが、仮に5千か1万だと考えてみよう。彼の昨年の公式記録と2005年の世界選手権参加標準記録を比べてみると、A標準はもちろんB標準にも達していない(※)。ゆえに短期間でレベルアップしないと、出場はかなり厳しいだろう。
※各競技ごとにA、B2つの参加標準記録が定められていて、記録突破者のみに参加が許されている。A標準記録突破者は1国3名まで(マラソンのみ5名まで)参加でき、A標準突破者がいない国は、B標準記録突破者1名の参加が可能。
佐藤と同学年には佐藤悠基(東海大)、竹澤健介(早大)、M.モグス(山梨学)、木原真佐人(中央学)といった優れた選手達がいる。1人別の道を歩むことになったわけだが、やがて世界の舞台で輝くのは、箱根駅伝を捨てたこの男かもしれない。
■同じテーマについて書かれた記事
金哲彦のLife Style Running:びっくり!佐藤秀和選手(順大)がケニア留学
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■2007年11月7日
最近、「佐藤秀和」というキーワードでこの記事が検索されることが多い。ケニアに行った彼はどうなったのか?調べてみたところ、寺田的陸上競技WEBというサイトで佐藤秀和のインタビューが載っていた。簡単にまとめると、「退学しようとした理由は、実家の両親が体調を崩したため」 「学校側の配慮で退学ではなく休学」 「実際にケニアに行っていた期間は1ヶ月」 「現在はトヨタ紡織に所属する社会人ランナー」…となる。つまり、私が2月に書いた記事と現実とは、全然違ったのだ。色々と事情はあるだろうが、正直「なんだかなぁ」という感じは否めない。
佐藤は9月21日から23日の3日間、岐阜メモリアルセンター長良川競技場において開催された第55回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会に出場。男子5000mで、日本人1位になった。記録は13分51秒19。ちなみに、今年大阪で開催された世界陸上で、同競技の参加標準記録はA−13分21秒50、B−13分28秒00 。本人は来年の北京五輪へ向けて1万mに意欲を示しているそうだが、まだB標準に届いていない。世界への道のりは厳しそうだ。
■2007年12月29日
第84回箱根駅伝が近づいてきたせいか、「佐藤秀和」を検索する方は増える一方である。大会の展望などを読んで「なんで順大に佐藤がいないんだ?」とか、「東海大の佐藤悠基と一緒に、W佐藤って呼ばれていた奴はどうした?」と感じる方が多いせいだろう。確かに、残っていれば彼が順大のエースになっていたかもしれない。しかし、こちらをごらんいただきたい。(クリックで拡大)
こちらは、彼が現在所属するトヨタ紡織陸上部のプロフィールである。出身校は仙台育英高校となっている。卒業していないと順天堂の名前を使えないのであろうか。1万mのベストタイムは変わっていないようだ。ちなみに2007年世界陸上大阪大会の男子1万mには、竹澤健介(早大3年)が選ばれている。彼のベストタイムは27分45秒59であり、標準Aを突破している。佐藤秀和より25秒近く速いわけで、北京五輪出場の有力候補である。
トヨタ紡織は2008年元旦に行われるニューイヤー駅伝に出場する(11年連続11回目)。どうやら佐藤も出るようなので、彼の走りを観たければ箱根駅伝の前日のレースに注目して欲しい。 TBSニューイヤー駅伝のHP
■2008年1月1日
ニューイヤー駅伝2008で、佐藤秀和は4区10.5kmを担当。ここは全7区間の中で最も距離が短く、コースが平坦なので差がつきにくい。佐藤の記録は0:29:44(区間4位、トップから6秒遅れ)だった。トヨタ紡織は総合7位でレースを終えた。
作っている人:ガチャピン
あt、指摘のとおり、箱根の距離と言うのは確かに微妙ですね・・ また日本特有の事情で、五輪のマラソンよりも注目されることもある箱根駅伝で燃え尽きる・・・・というのは確かに理にかなっている気がします。
佐藤選手の決断が、「スポーツで一流になる道はひとつではない」ということを示す好例になってくれることを願うばかりです。