Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
 ※言及リンクを持つ記事からのみ、受け付けています。
http://gachapin99.blog48.fc2.com/tb.php/441-db6821fd

-件のトラックバック

-件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

カルロス・ルイス・サフォン【風の影】

あなたは人目のお客様です。

カルロス・ルイス・サフォン【風の影】 Carlos Ruiz Zaf´on - LA SOMBRA VIENTO
 訳者:木村裕美
 文庫本:(上)414ペー頁 (下)427頁
 価格:(上)(下)各780円
 出版社:集英社 初版:2006年7月
  『週刊文春ミステリーベスト10』
   2006年海外作品 第2位
  『宝島社 このミステリーがすごい!』
   2007年海外作品 第4位

   評価:90点


■あらすじ
1945年6月。10歳のダニエルは古書店を営む父親に連れられ、バルセロナ市街のとある場所へと連れて行かれる。そこは「忘れられた本の墓場」と呼ばれる、無数の本が眠る迷宮。1冊だけ好きな本を選ぶよう、父に促されたダニエルは、フリアン・カラックス『風の影』を手にする。謎に包まれた作家が書いた小説の、最後の1冊。その本を手にしたことで、ダニエルは数奇な運命を歩んでいく。

------------------------------
17言語に翻訳、37ヶ国で出版され、発行部数が500万部を突破した世界的ベストセラー。上下あわせて841ページという、かなりボリュームのある作品である。
翻訳作品は、その内容以前に「文章の読みやすさ」がポイントだと、私は思う。他言語を日本語に置き換えると、リズムがおかしくなってしまう場合もあるからだ。翻訳者の腕の見せ所である。その点、この作品は問題ない。訳者の木村裕美は、とてもいい仕事をしている。

バルセロナ市街舞台となっているのは、スペイン・カタルーニャ州の首都バルセロナ。日本では1992年の夏季五輪開催やサッカークラブのFCバルセロナ、ガウディのサクラダ・ファミリアなどで知られる土地。ただ作品の始まる1945年は、スペイン内戦が終わってまだ数年しか経っていない頃。その傷痕が(人々の心や肉体を含め)色々な場所に残されていて、今日のバルセロナとはまた違った印象を受ける。

様々な要素を含んだ作品だ。ミステリー、恋愛、サスペンス、ホラー、そして何より人生を描いている。文の1つ1つが、丁寧に記されている。昨今のテンポの速い作品とは異なり、19世紀文学の香りが漂う。古くさい感じはせず、かえって新鮮。風景や自然の描写が美しいことも、印象的だ。

キャラクターの特徴付けはしっかりとされていて、中でもフェルミンの語り口がとてもいい。中には魅力の乏しい人物も含まれてはいるし、行動に首をひねってしまう場合ある。だがそれも許容範囲で、作品の魅力を大きく損なってはいない。ただ、フメロの心理描写を組み込めば、更に良くなったかもしれない。
作中で語られる「秘密」には途中で気づくし、最後のオチを予想するのも難しくない。それでも飽きさせないのは、構成が巧みだから。非常にレベルの高い作品と言えるだろう。 (読了日:2007年1月22日)

 ・集英社文庫『風の影』HP - 冒頭10ページの試し読みが可能

この記事を読んだ方は、クリックお願いします→ブログランキング バナー
スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
 ※言及リンクを持つ記事からのみ、受け付けています。
http://gachapin99.blog48.fc2.com/tb.php/441-db6821fd

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

Twitter

       過去のログはこちら

各種プルダウンリスト

ベストセレクション

■【書評】
書評格付け400
■【映画】
映画格付け300

文字の拡大・縮小

プロフィール

ガチャピン

作っている人:ガチャピン

東京のIT系企業に勤める男。1977年生まれ。趣味は読書、スポーツ観戦、トレーニング、ブログ、映画鑑賞。

全タイトルを表示

TopHatenar Map

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

クリック募金

管理人へのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。