Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
 ※言及リンクを持つ記事からのみ、受け付けています。
http://gachapin99.blog48.fc2.com/tb.php/326-5cb0d718

-件のトラックバック

-件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

またまた靖国参拝を考える

あなたは人目のお客様です。

靖国神社については、昨年靖国問題の分析及び小泉総理の靖国参拝という2つの記事を書いている。その際に多くの資料を調べたので、「自分はこのテーマについてわかっている」という自信を持っていた。今年の8月15日に小泉純一郎首相が参拝する事も、想定の範囲内。「今年このテーマで記事を書くとしたら、世論の分析くらいか」と思い、情報を整理していた。しかし、1冊の本を読んでその考えが変わった。

小林よしのり-新ゴーマニズム宣言SPECIAL【靖國論】小林よしのり-新ゴーマニズム宣言SPECIAL【靖國論】
単行本:203p 出版社:幻冬舎
価格:1260円 初版:2005年8月

出版された折に、広告は目にしていた。ただ当時私は靖国の記事をアップしたばかりで、半月くらい資料を読み続けた直後。「その手の情報はしばらく目にしたくない」という気分だった。実際に読んだのは数日前。

まず感じるのは、著者の小林よしのりがとても勉強している、という事。靖国参拝問題で議論の争点になる項目を列挙し、それについて考えを述べている。私自身、調べている最中に引っかかった事ばかりだ。やみくもに賛成/反対を述べるわけではなく、反対意見と対比させて主張する手法も巧い。相手をこきおろすような言動に不快感を覚える方もいるだろうが、自説だけとうとうと記すより、こちらの方が説得力を感じる。

本の帯に「これが、常識として知っておくべき[靖国]だ!」とある。常識と言い切るには、正直抵抗を感じる。しかし、一読には値する一冊だ。何かを判断する際には、情報や知識が必要。それを読者に提供して、考えさせようとする姿勢は良い。この本だけを読んで鵜呑みにすべきではない。昨年注目された高橋哲弥【靖国問題】あたりと、比較しながら読むのがいいだろう。

■各社の世論調査

今夏「小泉首相の参拝についてどう思うか」世論調査したメディアを調べてみた。確認したのは、朝日、読売、毎日、日経と共同通信。そして、Yahoo!ライブドアのアンケート。調査期間は参拝が行われた直後の8月15~20日に集中(朝日だけは7月に実施)。新聞各紙と共同の賛成:反対の比率は、5:4か4:4というところ。朝日だけは3:6となっているが、同紙の極左的な論調を考えると参考にはできない。またネットの2つでは、どちらも8:2という割合だった(Yahoo!の合計はなぜか100を超えてしまうが)。トータルでは6:4(65:45?)くらいのバランスになるだろうか。次に、賛成/反対それぞれの主な理由を見てみる。

小泉首相の靖国参拝についての世論調査◇賛成
 1. 戦没者を哀悼する為には首相の参拝は必要
 2. 中国、韓国などの反発に屈しなかった
 3. 首相に就任する際の公約を果たした
◆反対
 1. 中国や韓国との関係が悪化
 2. A級戦犯が合祀(ごうし)されている
 3. 憲法に定められた政教分離の原則に反する

 片付けやすいものから触れていこう。まず賛成1の「戦没者を哀悼する為」。賛成派の大半は「戦争で亡くなった人々を悼み、平和や不戦への思いを新たにする機会」と捉えている。その事は間違いないだろう。次に、賛成3の「公約を果たした」。確かに果たしたが、結局終戦記念日に参拝したのは5年間で今年1度だけ。任期がもうすぐ切れる事や、世論の情勢を窺っての判断である。二礼二拍手一礼の神道方式の参拝をしない点を含め、信念を貫いたとは言いがたい。

続いて反対3の「政教分離に反する」。よく指摘される事だが、反していないというのが私の見解である。小泉首相は「伊勢神宮に参拝した時は、なぜ問題にならないのか」といった発言をしていたが、彼の言う通りだ。「日本人は無宗教」と言われているが、決してそんな事はない。初詣に行けば神道、葬式に行けば仏教と関わりがある。そういった行動をいちいち宗教と結びつけていたら、きりがない。それだったら、公明党の政治家が創価学会の活動を行う事を取り上げるではないか。確かに靖国は特殊な存在ではあるが、神社はもともと多種多様なカミを祀(まつ)ってあるもの。そのうちの1つと解釈する事は可能だ。明らかに政治的な利用…例えば、首相が海外派遣をする自衛隊隊員を靖国神社に集めて結団式を行う…といった事があれば、問題視されても仕方ないだろう。しかし、ただ参拝を行う事で政治的云々と語るのはおかしい。1975(昭和50)年の三木武夫以降、「参拝は私人としてか公人としてか」と必ずマスコミが質問するようになったが、その言葉1つで行動の意味が変わるとも思えない。つまらない言葉遊びは、いい加減にやめるべきだ。

厄介なのはここから。反対2の「A級戦犯の合祀(ごうし)」。私がまず疑問に感じるのは、A級戦犯について一般的にどのように理解されているのか、という事。「ようするに悪い連中だろう」くらいのイメージしか持っていない人が多いのではないか。また、「日中戦争及び太平洋戦争は、軍部や政治家の暴走によって引き起こされた。極東国際軍事裁判(東京裁判)でその首謀者達28人が裁かれ、A級戦犯とした」 と語る人も少なくない。しかし、これは間違っている。戦争中に日本の指導層は度々入れ替わっており、戦争を推進しようとした者もいれば、止めようとした者もいた。A級戦犯の代表格である東条英機にしても、当初は反対派だったのである。「結果責任」という見方もできるが、28人が公正に選ばれたとは言いがたい。「日本は負けたから、勝った国が好きに裁いていい」と感じる方もいる。だが、私怨による報復行為を抜きに戦争責任の有無を問う事が、この裁判の意義だった。そして、その目的が果たされたとは言えないのだ(詳しくはこちら)。

しかし、日本はその裁判の結果を受け入れた。そうして1952(昭和27)年に結ばれたのが、サンフランシスコ条約である。国内から不満の声は多かったが、「受諾しない事には国際社会に復帰できない」という事情もあった。その後国内では戦犯について名誉回復がなされ、靖国神社への合祀に至る。先頃「昭和天皇の富田メモ」について話題になった…個人的には櫻井よしこ同様、メモの内容や流出した経緯に疑問を抱いている…が、別に靖国が合祀を決めたわけではなく、国(厚生省)が決定した事であった。また、近頃は政財界で「A級戦犯は分祀(ぶんし)すべき」という声がよく聞かれる。しかし、神道における分祀とは、カミを分裂・増殖する為に行う事。A級戦犯だけ靖国からお引取り願う、という事はできない。「神道は融通がきくから可能」と言うのは、ただの知ったかぶりでしかない。

-----こういった経緯がありながら、なぜ「A級戦犯=日本を戦争に導いた元凶」といったイメージが強いのか。それは、マスコミ及び教育の影響が大きいのではないかと思う。戦後の両者は、概して左翼的なのが特徴だ。最たる例が朝日新聞と日教組だろう。「戦争を起こした日本は間違っていた」という考えへの固執は、半端ではない。{私もかつて君が代・日の丸反対を訴える教師の授業を受けたが、振り返ってみると教師は論理的な説明をしていなかった。それに感化される生徒も、実際はよくわかっていなかったろう}

「戦争はいけない事」と考えるのは良い。しかし、その考えだけでやっていけるほど国際社会は甘くはない。使わないに越した事はないが、突き詰めれば戦争も1つの外交手段。「勝った者が正義で、負けた者が悪」という単純な図式ではなく、様々な角度から検証する必要がある。「日本にとって戦争は何だったのか」という事は、できれば1955(昭和30)年くらいまでに国としてまとめておくべきだった。そうすれば、国の史観として教育に反映されただろう。重要なのは、明治維新前夜の1860年代から現在までの約140年間。小中の歴史教育でそこを重要視していないから、わかるものもわからなくなる。教科書が間違っているとか間違っていないとか、そんな論争に意味はない。

最後に、賛成・反対両方に書かれていた「中国や韓国との関係」について。整理しておくと、靖国参拝について中韓がずっと非難してきたわけではない。せいぜい1985(昭和60)年からである。それまでの間に歴代総理が何人も参拝しているが、特に反応はしていない。では、なぜこの年だったのか。「中曽根康弘が終戦記念日に参拝したのが良くなかった」という説の他に、「朝日新聞がこの参拝について反対のキャンペーンを行った。そして北京にいた加藤千洋が内容を中国政府に詳しく伝えた。そこで中国が外交カードとして使える事に気づき、韓国が追随した」という話もある。ちなみに、東アジアの他の国は、靖国について「特に気に留めない」か「中韓との関係が悪化する事を懸念」のどちらか。

これは非常に難しい問題だ。「日本が自分達の亡くなった先祖を追悼して何が悪い。そんな事であれこれ言われるのは内政干渉だ」と言うのも、「いやいや待て。参拝した事で、外交関係を悪化させるのは良くない」と言うのも、ある意味もっともな意見である。
近年では前者の意見が増えているが、それは両国の反日意識にウンザリした人が増えたからではないか。何かにつけては反日デモが起き、竹島やら東シナ海油田やら揉め事ばかり。日本国内では韓国の映像作品や音楽の人気が高まり、観光で渡韓する人が増えた。メディアの扱いも好意的。しかし、韓国から見た日本像は変わっていない。また、特に中国出身の不法滞在者が日本で多くの犯罪を行っていて、その事への不満もあるだろう。

しかし、ここで「中韓の不満なんてお門違い」とはねつけるには、日本の状況は厳しい。しばしば指摘される事だが、小泉内閣のアジア外交は失敗だった。中韓は前述の通り。北朝鮮は、7/6日本海にミサイルを打ち込んだ(詳しくはこちら)。日本としては日朝平壌宣言を破棄しても良いケースだったが、弱腰の対応。また、8/15に起きた根室のカニかご漁船銃撃・拿捕(だほ)の問題で、ロシアとのやり取りはスムーズにいっていない。隣国との関係を考えると、問題は1つでも減らしておいた方がいいかもしれない。「正しい」「間違っている」と、簡単に割り切れる問題ではない。諸条件を考慮した上で判断をくだす他ないだろう。

気になるのは、日本の外交能力の低さ。佐藤優手嶋龍一も指摘している事だが、日本の外交関係者に人材が乏しいようだ。靖国云々より、そちらの方がもっと重要な問題ではあるまいか。

*********************************
賛成派が増えている靖国参拝。特に若い世代にその傾向が見える。だが、流れとしてこのまま押し切ってしまう事はないだろう。両派とも受け継がれてきた思想は強固であり、決して消える事はないはずだ。

それにしても、戦後61年。随分と時間が経ってしまった。戦争を知らない子供たちが親になり、孫を持つ世代になっても、こういった論争が行われている。来年も、そして再来年の夏も続くだろう。その事に不毛さを感じているのは、私だけではないはずだ。

この記事が役に立った、と感じる方はクリックお願いします→ブログランキング バナー
スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
 ※言及リンクを持つ記事からのみ、受け付けています。
http://gachapin99.blog48.fc2.com/tb.php/326-5cb0d718

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

Twitter

       過去のログはこちら

各種プルダウンリスト

ベストセレクション

■【書評】
書評格付け400
■【映画】
映画格付け300

文字の拡大・縮小

プロフィール

ガチャピン

作っている人:ガチャピン

東京のIT系企業に勤める男。1977年生まれ。趣味は読書、スポーツ観戦、トレーニング、ブログ、映画鑑賞。

全タイトルを表示

TopHatenar Map

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

クリック募金

管理人へのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。