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亀田興毅対ランダエタ戦の考察

あなたは人目のお客様です。

正直なところ、こんなに大きな騒動になるとは思っていなかった。試合当日テレビで見られなかった私は、スポーツナビの速報をチェックしていた。経過を見ながら「どうやら亀田は負けそうだな」と感じていたので、判定結果には驚いた。ただ、その後にバッシングの嵐が吹き荒れるとは思っていなかった。ボクシングの試合でここまで騒がれるのは、前代未聞ではないか。

■試合を採点してみた

幾つかのポータルサイトのアンケートでは、約90%が「亀田の負け」としている。「ランダエタはダウンを奪ったのに、なぜ勝てないのか」「誰がどう見ても亀田は負けていた」といった意見は目に付く。ただ、果たしてどれだけの人がボクシングのルールを知っているかは疑問である。ほとんどの人が普段ボクシングの試合を観ない人達だろう。ボクシングが近年人気スポーツとは言い難い状況なだけに、仕方ない事かもしれない。ただ、自分の知識レベルについては理解しておくべきだろう。

この試合では、採点についてラウンドマストシステムという方式が採られていた。各ラウンドで選手それぞれの持ち点を10とし、内容の優劣で減点していくやり方である。例えば選手AとBがいて、Aが優勢に進めたらA-B=10-9、1回ダウンを奪ったら10-8、ダウンが2回なら10-7、という具合である(3回ダウンを奪われたらノックアウト)。このシステムでは「可能な限り優劣をつける」事がジャッジに義務づけられており、「互角だから10-10」という事は原則としてやってはいけない。引き分け試合を少なくする為に考えられたシステムなのである。

しかし問題もある。AがBから1回ダウンを奪えば相手より2p上回るが、BがAより微妙に優勢だったラウンドが2回あれば、それを取り戻す事ができるのだ。「このシステムだとダウンの価値は低い」という声も聞かれる。試合全体の印象と採点結果が異なるケースが出てくる為、国内の試合では採用されていない。

内容の優劣を判断する大きなポイントは、クリーンヒットの数と攻撃への積極性(パンチの数)。この2つのどちらを重視するかは、審判の裁量に任されている部分が多い。私はクリーンヒット重視で試合を観る事にした。{録画していなかったのだが、YouTubeにアップされていたので助かった}
  亀田対ランダエタ ジャッジペーパー
私のジャッジでは亀田-ランダエタで8-10、10-9、9-10、10-9、9-10、9-10、10-9、9-10、10-9、10-9、9-10、9-10。計112-115で、ランダエタの勝利となった。実際の採点表と比較してみると、合計点はパディージャと一緒である。内訳は4R異なるが、バランスとしてはこんなものではないだろうか。細かいポイントを挙げると、亀田が確実に落としたRが3つある。それはダウンを喫した1R、フラフラの状態でクリンチしていた11、12Rである。この3つで4p失っている事はどの解説者も認めている。これを取り戻すには、残り9Rのうち7つを取らなくてはいけない。実際タロンと金光洙の採点ではそうしている。

だが、9つのRは見たところ一進一退の展開であった。亀田が取れたのは5つか6つが精一杯だろう。となれば、百歩譲って引き分け。しかし、亀田が上回るとは考えにくい。手数はランダエタの方が多かったから、そこを評価していればもっと差がついたはずだ。金光洙は最終ラウンドを10-9としているが、なぜ亀田が優勢なのか理解できない。
{なお、私自身はボクシングの経験がない。観る事に関して、最近はWOWOWのエキサイトマッチを月に2、3回愉しむ程度。ゆえに、あくまで素人の見解として捉えていただきたい。また、判定はジャッジが下したもので、亀田自身には責任がない事を明記しておく}

■亀田が勝てた理由

一言でいうと、興行的な理由ではないか。ボクシングには、地元開催の有利=ホームタウン・デシジョンが存在する。世界戦をどちらでやるかは両陣営が入札を行い、今回は協栄ジムが開催の権利を獲得したわけである(亀田陣営にスポンサーから潤沢な資金が流れているので、彼がこの先海外で試合をする事はないだろう)。この時点で、まず亀田有利である。大勢の観客の歓声が、ジャッジに影響を与える事も多い。またボクシング界の習慣として、「レフェリーとジャッジの旅費・宿泊費を主催側が支払っている」事を問題視する声もある。WBAにとっても大金を出してくれる選手が王者でいてくれた方がありがたい。デビュー前から亀田を応援してきたTBSにしても、勝って欲しい。低迷する日本ボクシング界にとっても、人気者でありつづけて欲しい。…このように、亀田が勝たないと困る人達がたくさんいたようである。

そして、裏社会との関わりを指摘する声もある。亀田三兄弟の後援会は「全国青少年健全育成会」というのだが、その設立には山口組系の英組(はなぶさぐみ)が関係している。そして、組長である英五郎の誕生日が8月2日だった。だから、平日にも関わらず世界戦をやった…という話である。賭博が行われていたので、もし亀田が負けると裏社会の損失は70億円にものぼったという。

■なぜここまで批判が拡大したのか

それだけ多くの人が関心を持っていたのだろう。平均視聴率は全国的に40%を超え、瞬間最高視聴率は50%に届いた。これは1978年のWBA世界ジュニアフライ級タイトルマッチ具志堅用高対ハイメ・リオス戦(具志堅の初防衛戦)の43.2%に次いで、プロボクシングのテレビ中継歴代2位にあたる。しかし、皆が皆亀田を応援していたわけではない。アンチ亀田の人間が相当数いるからこそ、この数字は生まれたと言える。また、マスコミのほとんどが「疑惑の判定」と報じた事や、元ボクシング世界王者が結果について批判したり、言葉を濁した事の影響もある。それらが、上述したようなポータルサイトのアンケート結果に結びついたのだろう。また、TBSの亀田を持ち上げる報道姿勢に疑問を抱いた人も多かった。{詳しい事は亀田興毅×ランダエタ まとめを参照}

しかしながら、一方的な価値観がまかりとおる事に疑問も抱く。モーグルスキーヤーの上村愛子はこの試合を会場で観戦し、自身のブログで「本当に感動しました」と記した。その結果、記事に寄せられたコメントは現在1500近くにものぼっている。いわゆる炎上の状態である(該当の記事)。そして、翌日の記事では「ボクシングの判定基準もぜんぜん知らないのに軽々しくコメントしてしまったんだと思って反省しています」と書いている。私は彼女の事が気の毒でならない。当人がそう感じたら、それはそれでいいではないか。心無いコメントが並んでいる事に、心底腹が立つ。

■今後の亀田について

マッチメイクが難しくなったのではないだろうか。元々ライトフライ級の挑戦はこれ1回にする予定だったようだが、防衛せずに返上するのは極めて異例であり、「勝ち逃げ」という印象は拭えない。そしてフライ級に戻しても、弱い対戦相手を選べば叩かれるだろう。次戦も高い注目を集めるだろうが、内容によっては亀田人気が失墜する可能性もある。

世界タイトル奪取に成功し、歓喜の雄たけびを上げる亀田興毅(上)と父・史郎トレーナー1人のボクサーとして見た場合、亀田興毅には可能性を感じる。今回は階級・ラウンド数・世界タイトルマッチがいずれも初経験、また1Rにダウンを奪われる厳しい状況だった。それでも最後までリングに立ち続けた。業界でも有名な練習の虫であり、負けん気の強さも一級品。まだまだ伸びる余地はある。しかし、父親の教えるボクシングではこの先難しいかもしれない。親を尊敬する姿勢はとても立派だ。ただ、今のファイトスタイルでどこまでいけるのか、という疑問は感じる。

あと、人間的な面については周囲の大人がもっとしっかりすべきだろう。試合前の言動には目に余るものがある。タイトルマッチの記者会見の席にマクドナルドのハンバーガーを食べて現れたが、試合後に減量の苦しさを語るくらいなら、そういうパフォーマンスはしなくていい。また計量日にランダエタから赤ん坊用のおむつとおしゃぶりを渡されてキレていたが、自分はこれまでの試合でそれ以上の事をやってきたではないか。減量で苛立っていたのかもしれないが、親父も一緒にキレていれば世話はない。また相手と握手をした時に睨みつける(メンチを切る)のはいいが、力いっぱい相手の手を握るのは良くない。ボクサーの商売道具である拳を痛めるような真似を、なぜするのだろうか。具志堅用高が亀田のセンスや努力を高く評価しつつも苦言を呈するのは、そういった理由があるからである。協栄ジム会長の金平桂一郎も、亀田を擁護する前にきちんと指導を行った方がいいのではないか。TBSのプロデュースにせよ、協栄ジムのマネジメントにせよ、不備の目立つ点が多い。扱いに困った挙げ句に亀田一家をポイ捨て、という展開にならない事を祈る。

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