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村上春樹【海辺のカフカ】【東京奇譚集】

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村上春樹【海辺のカフカ】
 作者:村上春樹(むらかみ はるき)
 出版社:新潮社
 初版:文芸書 2002/9/12  文庫 2005/2/28
 頁数:文芸書-(上) 492P (下) 429P
     文庫-(上) 486P (下) 528P
 価格:文芸書-(上)(下) 共に1680円
 文庫-(上) 740円 (下) 780円


 評価:70点

◆あらすじ
15歳の誕生日を迎えた少年は、家出をして夜行バスに乗る。中野区に住む老人は、猫を探す為に空き地へ向かう。行く先々で出逢う人やモノ。それらは、彼らをどこに導くのか。
-------------------
主人公が15歳というのは、筆者の作品の中ではかなり若い方だろう。しかし子供っぽさはあまりなく、やや不安定ながらも老成した印象を受ける。この少年がどう成長していくかが、物語の主題である。舞台となっているのは現代日本だが、世界観は『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を思わせる。また、過去に起きた事を絡ませるあたりは『ねじまき鳥クロニクル』と同じ手法である。一見無関係に見える物事達が絡み合い、まとまっていく様は巧み。

軽妙な会話のやり取りは作品の魅力の1つだが、登場キャラが少し喋りすぎの印象も受ける。オオツカさんのようなタイプが他にもいて欲しかった。エピソードのモチーフになっているのはギリシャ神話のオイディプスやオルフェウス、源氏物語など。それらに共通するのは「愛情」である。ただそのモチーフにこだわりすぎたせいか、あまり必要性を感じないセックスシーンも見られた。ストーリーとして好き嫌いは分かれるかもしれないが、内容はきっちりまとまっている。

村上春樹【東京奇譚集】  書名:とうきょうきたんしゅう
 出版社:新潮社
 初版:2005/9/15
 頁数:210P 価格:1470円
◆収録作品
  1. 偶然の旅人
  2. ハナレイ・ベイ
  3. どこであれそれが見つかりそうな場所で
  4. 日々移動する腎臓のかたちをした石
  5. 品川猿


 評価:60点

「奇譚」と銘打たれてはいても、これまでの作品と比較すれば、さして奇妙という事はない。こういった「日常の生活に潜む不思議な体験」は、筆者の得意とする分野。同じ短編集という事もあるのだろうが、読んでいて『回天木馬のデッドヒート』を思い出し、懐かしく感じた。ただ、村上春樹の作風について「恋愛やセックス、金銭といったドロドロしがちなものをサラリと書く」印象を持っていたのだが、この作品では現実感のある文章を書いている。その事に少々違和感を覚えたのも事実である。5篇のうち、おすすめは『偶然の旅人』と『品川猿』。
-------------------

個人的に村上春樹の作品は「レビューを書きにくい」という印象を持っている。登場するのは不思議なものが多く、その隠喩(メタファー)が何を表しているのか、ハッキリ書くのは難しい。『東京奇譚集』のような短編集はともかく、長編である『海辺のカフカ』は考えてしまった。何か参考になるものはないか。
そう考えて思い出したのが村上春樹ファン、いわゆるハルキスト。期待してHPやネットコミュニティを調べてみたが、探し方が悪かったのか「新作が楽しみ」「自分は○○が好き」といった、いたって普通の感想しか見つけられなかった。オフ会を開催する事もあるようだが、集まって何を話すのか気になる。

■海外への翻訳
村上春樹の作品は海外で数多く出版されており、例えば『海辺のカフカ』はドイツの海外本ランキングで1位を記録したらしい。その背景にはドイツでフランツ・カフカ(Franz Kafka)の人気が高い為らしいが、作品中でカフカについて触れている箇所はちょっとしかない。詳しくはこちらのリンクを参照。  翻訳されている村上春樹の作品

中でも近年人気が高まっているのは中国。その人気の理由は、以下の資料が詳しい。
  村上春樹熱   ライブドア辞書より
日本でも人気の作家・村上春樹の作品が、中国で爆発的な人気を集めていること。村上春樹は中国語では「ツン・シャン・チェン・シュー」と発音される。上海訳文出版社は中国海洋大学教授・林少華の翻訳で『村上春樹全集』を刊行しているが、「村上作品の魅力は、簡潔で美しいユーモアあふれる文体はもちろん、孤独や空虚さ、退屈さを楽しむライフスタイルを読者に提供してくれる点にある」(『読売新聞』11月20日夕刊)という。10万部以上を売り上げるのは奇跡とされる中国出版界で、村上の代表作『ノルウェイの森』(中国でのタイトルは『揶威的森林』)は100万部以上を売り上げたという。読者は都市部の若い世代で、急速な経済発展に伴って生まれた「小資」(プチブル)や「白嶺貴族」(ホワイトカラー)たちである。彼らは一人っ子政策のなかで兄弟姉妹などなく育ち、その姿を村上春樹の作品に求めているとも分析されている。

 読売新聞の記事  中国的“村上春樹熱”「ノルウェイの森」100万部突破
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■コメント
Cass - 2005/11/27 18:44
タイトルに出てくるカフカが作品の中にチラっとしか出てこない、という話で、「1973年のピンボール」という彼の初期作品を思い出しました。あの主人公はしょっちゅうカントを読んでるのですが、カントの話は実質的に全く出てこないんです。「カントは相変わらず素晴らしかったが・・・」というのが唯一の感想らしい記述じゃなかったかしらん。が、「主人公がカントを読んでいる」という設定が作品全体の底流として妙に効いているのが上手い、と感心した記憶があります。

★おお、ピンボールにそういう記述がありましたか。昔読んで好印象を持った作品でしたが、なるほどカントですか…。彼の作品では哲学の話がよく出てくるので、そういう設定があっても不思議ではないですね。「哲学に全く興味のなさそうな人間」が喋りだしたりしますから。しかしそれが作品全体の底流となっているとは、言われて初めて気づきました。勉強になります。

seri - 2005/11/27 20:02
海辺のカフカは村上作品の中では私的には読みやすい一作でした。本当に、世界の終わりとハードボイルド。。を思い出させますね。ねじまき鳥クロニクルとも共通点を感じましたね~。個人的にはねじまき鳥クロニクルの方がすきですが。海辺のカフカはちょっときついシーンもあり。。そこまですきではないです。。村上春樹作品は大好きな人と大嫌いな人がかなり別れますよね。私の周りは嫌いって人が多いので寂しいです。。私自身は嫌いでも好きでもないのですが。。

★確かに読みやすい作品だと思います。ハードルはそんなに高くないですね。seriさんも今までに色々と読まれているようで…。ちょっときついシーンというと、ジョニー・ウォーカー絡みのところでしょうか?真っ先に思いつくのがそこなんですが。私も高校生の時までは、周り読んでいる人間が誰もおらずにつまらなかったです。その後は多く見かけるようになりましたが、かといってあまり話す事もないですね(苦笑)
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