Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
 ※言及リンクを持つ記事からのみ、受け付けています。
http://gachapin99.blog48.fc2.com/tb.php/116-40fd81a4

-件のトラックバック

-件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

玉音放送のラジオ

あなたは人目のお客様です。

1週間前にアップした靖国問題の分析には、多くの時間を費やした。資料を読むのに7日、文章を書き上げるのに3日。書籍や雑誌、色々なWebサイトに目を通した。多すぎて困ったくらい、資料は豊富だった。そんな作業をしながら、私は12年前の事を思いだした。

-------------------
高2の夏。9月に行われる学園祭に向けて、私のクラスは準備を進めていた。テーマは太平洋戦争に関する展示。きっかけは、毎日新聞主催の731部隊展を数名の生徒が見に行った事だった。展示を見てショックを受けた彼らが「是非取り上げたい」と主張し、その中にクラスのリーダー的存在が含まれていた為、あっさり決定。ただ、私は反対意見を述べた。
731部隊を知ってショックを受ける気持ちはわかる(詳しくはこちら)が、半端な気持ちで取り組むには重いテーマ。本当にやれるのか、と。「何を言っているんだコイツは」という顔をされたが、本の内容をひたすら模造紙に書き写す同級生の姿には、疑問を抱いた。熱心に書き写したところで量はたかが知れているし、読む方も疲れる。そういったものを最小限に抑え、例えば戦争について生徒がパネルディスカッションでもしたらどうか?……だが、この提案もあっさり却下。しかしながら私に同調する者も数人いたので、そのグループで何かやる事にした。「当時のものを再現してみよう」という話になり、私は1つ思いついた。「なあ、玉音放送を流すってのはどうだ」

玉音放送
というのは神(=天皇)の声を放送で流したもので、一般的には1945(昭和20)年8月15日にラジオ放送されたものを指す。日本の敗戦を国民に宣言した、終戦の象徴というべき存在である。テレビで流されるものを耳にした人もいるだろう。しかしそれも一部。全てを聴いた事のある人は、非常に少ないはずだ。だからこそ聴いてみたい、と思った。
だが、問題は音である。玉音放送の記録は、どうすれば手に入るのか?CD化されて新星堂やTOWER RECORDSに並んでいる…なんて事もない。しばらく考えてみて、間違いなく持っている所に頼んでみる事にした。「すいません、玉音放送の入ったカセットか何か、貸してもらえませんか」電話をかけた先は、NHK

応対した女性は驚いた様子だったが、私の話を聞いてくれた。詳しく事情を説明すると理解を示し、色々と関係者に問い合わせてもくれた。しかし、最終的には「貸す事は出来ない」と言われた。資料を外部に貸し出す事は出来ない、との事。仕方ない、別の手段を考えよう。受話器を置こうとすると、「でも、1ヶ所借りられる場所がある」と言われた。それは日比谷にある東京都立図書館。そこに玉音放送の入ったレコード(玉音盤)が置いてある。もしよければ、そちらに行ってみてはどうか?……彼女は私の為に、わざわざ調べてくれたのだ。その気遣いが、とても嬉しかった。

そして私は図書館に赴き、「大事な資料だから取り扱いに注意するように」言われ、レコードを借りた。家の押入にあったプレーヤーを取り出し、針を落として音が出た時は感慨がわいたものだ。これが玉音放送か…。声は聞き取り辛かったが、歴史に触れた気がした。また図書館には、軍歌や戦争の効果音の入ったCDもあったので同時に借りた。そして玉音盤と共に1本のカセットテープに編集。これで音の問題は解決した。そしてグループ内に工作の得意な人間がいたので、彼に当時のラジオの写真を渡し、模型を作ってもらった。その中にラジカセを入れる。あとは周りの調度品などを準備。これで体裁は整った。
玉音盤              昭和初期のラジオ玉音盤と昭和初期のラジオ

そして迎えた学園祭。クラスの展示は、全体として見れば失敗だった。調べたものをただ並べただけ。そこに作り手としての気持ちや、観る者への配慮が見えなかった。また当時生徒会長をしていた私は、玉音放送以外の事に関わる余裕もなかった。「このラジオだけは自信があるんだがなぁ…」。そんな事を思いながらブース内を歩き回っていると、1人の老人が流れる玉音放送にじっと耳を傾けていた。その姿を見て、作って良かったと思った。

-------------------
今は便利な時代になった。ネットで色々な事が検索できるし、玉音放送だってMP3ファイルが手に入る(聴いてみたい方はこちら)。当時こういうものがあったら苦労しなかったのに…なんて思いもする。だが「仮にあったらより良いものが作れたか」考えると、それは違う気がする。情報がそこにあったとしても「知ろう」としなければ価値はないし、知ったものを考えなければ意味がない。それは情報ツールがどれだけ発達しても変わらない事だろう。むしろ簡単に調べられるようになって、覚える事が軽視されている風潮がある。しかしある程度の知識もなしに、何を考えられるというのか。「文化が進歩した事で人間は退化した」そんな事を思う。便利な道具も、使う者の姿勢1つでプラスにもなればマイナスにもなる。その事を踏まえなければ、決して良いものはつくれないだろう。

NHKに電話した事や遠くの図書館に出かけた事は、私にとって良い経験となった。「知ろうとすれば、どうにかなる(事もある)」 その教えは、このブログにも生きている。そして、これからも忘れはしないだろう。
この記事を読んだ方は、クリックお願いします→ブログランキング バナー
スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
 ※言及リンクを持つ記事からのみ、受け付けています。
http://gachapin99.blog48.fc2.com/tb.php/116-40fd81a4

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

Twitter

       過去のログはこちら

各種プルダウンリスト

ベストセレクション

■【書評】
書評格付け400
■【映画】
映画格付け300

文字の拡大・縮小

プロフィール

ガチャピン

作っている人:ガチャピン

東京のIT系企業に勤める男。1977年生まれ。趣味は読書、スポーツ観戦、トレーニング、ブログ、映画鑑賞。

全タイトルを表示

TopHatenar Map

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

クリック募金

管理人へのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。