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浅田次郎【終わらざる夏】

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浅田次郎【終わらざる夏】 単行本:(上)472ページ (下)462ページ
 価格:(上)(下) 各1785円
 出版社:集英社 初版:2010年7月5日

  評価:60点

出版社による内容紹介
1945年8月15日――戦争が、始まる。稀代のストーリーテラーが挑んだ物語の舞台は、玉音放送後に北の孤島・占守島で起きた「知られざる戦い」。日本を揺るがす新たな戦争巨編、ここに誕生!!

「着想から30年、著者渾身の戦争文学」という触れ込みの作品。戦争を体験した様々な人々のエピソードが詰め込まれている。テーマとして【日輪の遺産】と被る部分も多い。岩手の人々を描いた点は【壬生義士伝】を思い出す。なるほど、確かに集大成的な作品と言えるかもしれない。

小学校教師の浅井マキ子(アサバア)やヤクザモノの岩井萬助など、魅力的なキャラもいる。泣かせる話もある。読んでグッとこさせる文章を書く力はさすがと感じる。しかし、場違いとも思えるファンタジーで描くロシア兵には面食らうし、何より個々の物語を詰め込みすぎていて、展開がやたらと遅い。「続きが気になるので次のページをめくりたい」という意欲がわかず、むしろ「早く終わらないかな」と思った。終盤のまとめ方が拙速だと感じたし、ラストも好きではない。読み終えた後の満足は低い。 (読了日:2010年9月11日)

「ぼうず。おまえ、日本が敗けてくやしいか」
譲はとっさに眦(まなじり)を決した軍国少年の顔に戻った。
「はい。くやしいです」
父母のように賢くはないけれど、今この場で教えておけることは、はっきりと言っておこうと萬助は思った。
「敗けてくやしいなんて気持ちはな、きょうを限りに忘れちまえ」
「どうしてですか」
「戦争に勝ったも敗けたもねえからだよ。そんなものはお国の理屈で、人間には生き死にがあるだけだ。アメ公だってそれは同じさ。勝ったところで親兄弟がくたばったんじゃ、嬉しくも何ともあるめえ。だから敗けたところでくやしいはずがねえんだ」
「よくわからない」
「それじゃ、わかるように言ってやる」
萬助は譲の耳を胸元に引き寄せた。うまくは言えないだろうが、そうすればいくらかは心が通じると思った。
「二度と、戦争はするな。戦争に勝ちも敗けもあるものか。戦争をするやつはみんなが敗けだ。大人たちは勝手に戦争をしちまったが、このざまをよく覚えておいて、おめえらは二度と戦争をするんじゃねえぞ。一生戦争をしねえで畳の上で死ねるんなら、その時が勝ちだ。じじいになってくだばるとき、本物の万歳をしろ。わかったか」
少し考えるふうをしてから、譲は「わかりました」と呟いてくれた。

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